[書評] IT業界のための工事進行基準完全ガイド

また仕事が増える人も・・・

来年度からプロジェクトマネージャやプロジェクトリーダーの人には避けては通れないハードル(テーマ)がある。

IT業界のための『工事進行基準』完全ガイド 基礎と事例と18の特効薬

2009年4月からのIT業界への「工事進行基準」の適用だ。

もともと、この業界は要件定義も決まらない状態での契約が多い。例えばまず予算ありきでその範囲内でどうにかするとかアバウトな要件定義(思いつき)と納期だけ決まっていたりとか、ハード一式のなかにソフト開発がおまけで含まれていたりなど。

これからはそういった契約は一切できなくなる。契約やシステムから曖昧さが少なくなるのはバラ色の未来が来るように思えるがそうとも言えない。だって、ユーザから現場まで工事進行基準の内容について知っている人間はまずいない(試しに回りの人に聞いてみたらわかる。実際私も深くわかっていないw)

だから、なにをどうしたらいいのか分からない。今だって忙しいのに、まだやることが増えるのか。いい加減にしてくれと・・・
つまり恐怖だけ先にくるのが今の感覚ではないだろうか。この本では工事進行基準について抑えるべきポイントが分かりやすく書かれている。また簡単なユーザ事例も載っているので理解し易い。来年以降に関連本が多数出版されるとは思うが今出ている本の中では、この本が一番だ。

工事進行基準

簡単にいうと2009年の4月から会計基準がかわります。

システムの完成時で売上とするか、各工程ごとの完成時に売上とするかです。

システム開発ジャーナル Vol.5
システム開発ジャーナル Vol.5

ソフト業界では前者(工事完成基準)がほとんどで、ひと山いくらで見積もるのが普通です。そもそも開発前に仕様が決まっていないのだから全体のボリュームは見えるわけがないです。だから大体こんなものかでアバウトに見積もるのでしょうね。

じゃあ工程毎に契約すればいいじゃないかというと慣習の壁があり、簡単にはいかない。ま、細かい事情は置いておいて今後は今まで以上の工程管理(厳密な進捗管理)と工数管理(確度の高い見積もりなど)が必要になるのは確実です。プロジェクトマネージャの立場の人は仕事が増えるのでしょうね。

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